IFPAアロマセラピストによる症例報告会〜EBMとしての次世代のアロマセラピー〜

 

2019年3月3日、IFPAアロマセラピストによる症例報告会〜EBMとしての次世代のアロマセラピー〜が大阪ハービスPLAZAにて開催されました。

 

私たちが英国式アロマセラピーを伝えはじめた約20年前は、「アロマって何?」と言われる時代。

「病院の中で患者さんにアロマセラピートリートメントをする」なんて、夢のまた夢でした。

私も、日本には全く情報がなかったため、英国をはじめとする海外のアロマの症例やメディカル分野での活用を必死に学んでいたものです。

 

でも、時が経って、日本におけるアロマセラピーのパイオニア達が様々な現場で活躍し始めました。

 

慢性疾患、ペインリリーフ、産婦人科領域、ターミナルケア、メンタルヘルスetc・・・、アロマセラピーは直接的な治療ではありませんが、様々な領域で補完療法としての地位を得て、人々の役に立ち、QOL向上に貢献しているのです。
 
3月3日の症例報告会は、日々クライアントに向き合いながら、研究を重ねている日本国内のIFPAアロマセラピストが、その症例を発表する貴重な会となりました。

 

先日IMSIで行われた「認知症とメディカルアロマセラピー」もそうですが、「日本におけるアロマセラピーの研究を世界に発信する時代が来た!」と、ワクワク嬉しくなりますね。

 

発表者の中には、IMSIの卒業生さんも数名いらっしゃり、立派なお姿に、本当に感動しました。

 

 

↑ IFPA理事のギル先生による開会の辞

 

 

 

大阪の開場には、大勢のアロマセラピストが駆けつけ、熱心に耳を傾けていました。

 

 

症例発表と概要は下記のとおりです。


●亀井由美さん 「緩和ケアチームで行うアロマセラピーマッサージの有効性」

 

緩和ケアを受けている患者さんを対象にアロマセラピートリートメント行い、VAS(Visual Analogue Scale)を用いて気分の変化を測定したところ、VASスケールの改善とともに「リラックスできた」「身体全体がスッキリした」というポジティブな回答があったそうです。緩和ケアで行うアロマセラピートリートメントは、患者の気分を改善させる可能性があると考えられる発表内容でした。

 

●松尾薫さん  「産後うつに対するアロマセラピートリートメントの効果」

 

出産後、母乳や育児に対する不安やストレスを抱え、不眠に陥ったクライアントに対して、4回のアロマセラピートリートメントを行い、症状の変化を発表されました。近年、妊産婦の死亡原因のトップが「自殺」という発表もあり、妊産婦のメンタルケアの必要性が重要視されている中、アロマセラピーのケアの選択肢の一つとして広がることで多くの人の役に立つと思われます。

 

●霤勅美さん 「上顎洞がん患者へのアロマ口腔ケア」

 

上顎洞がんターミナルで認知症をお持ちの、自宅で緩和ケアを受けている患者さんに対して、芳香蒸留水やハッカ油を希釈したうがい水を提案して、うがいをつづけたところ、永眠される1週間前まで腫瘍の出血や悪臭がなく、自身でうがいを続けることができたという訪問看護の中でのアロマケアの一例を紹介してくださいました。


●頓宮美樹さん 「花粉症と香りの思考の因果関係に関するpreliminaryな検討」
体質と香りの思考には因果関係がある可能性は古くから知られていました。アレルギー性疾患を持つクライアントが、カモミール・ローマン、ユーカリ・ラジアタ、スィート・オレンジの3種の精油ブレンディングを良く好むことに着目し、香りの嗜好と抗アレルギー薬の処方についての関連性を調査し、発表してくださいました。 

 

●畑亜紀子さん 「緩和ケア病棟でのアロマセラピーの有効性の検証」

 

緩和ケア病棟で専任アロマセラピストとして2600症例以上の施術を行っており、アロマセラピートリートメントとアロマスプレーを現場で使用す田場合の精神的、身体的な効果について解析されました。また、90歳を超える患者がアロマセラピーの香りで昔の記憶を思い出すなど、プルースト効果により精神的苦痛の軽減ができた症例を紹介してくださいました。

 

●阪田香理さん 「頸椎椎間板ヘルニアによる夜間疼痛緩和に対するアロマテラピー」

 

頸椎椎間板ヘルニアを発症したクライアントに対してアロマセラピートリートメントを行い、効果をもたらすことができた一例を紹介してくださいました。肩、腕、手先の領域への激しい痛みや放散痛は夜間も持続し、睡眠障害を引き起こしていたクライアントが、継続的なアロマセラピートリートメントの結果、痛みの閾値が上昇し、睡眠の改善が見られ、精神的なサポートになったそうです。


●楠田直美さん 「真正ラベンダーの可能性について 毛孔性角化症、カンジダ症他の症例」
 
アロマセラピーと言えばまず挙げられる真正ラベンダーに使用精油を絞り、毛孔性角化症、カンジダ症、生理痛・生理不順などの不調をお持ちのクライアントへのケアと改善例の報告をしてくださいました。精油の使用を「単なるその場の不調だけを緩和するツール」ではなく、心身のホリスティックなケアとして使うこと、そして土台である身体を健やかな状態へ導く為に生活指導も並行して行う大切さを語られました。

 

 

基調講演として、IMSI講師の横山亜希さんが「アロマセラピストだからこそできるエビデンスの取り方」について講演されました。

 

 

クライアントに良い結果を出しても、「エビデンスは?」と訊かれると弱い、私たちアロマセラピスト。

でも、私たちだからできる、私たちにしかできない、質の高い研究もあるはずです。

 

講演では、症例研究についてのよくある失敗や、医療者や研究者が行う研究とアロマセラピストによる研究の違い、そして、アロマセラピーの有用性を証明することにもつながる研究と症例の取り方などについて、自身のスポーツトレーナーとしての経験や、大学院での自律神経とアロマセラピーの研究をもとに語ってくださいました。

 

 

当日、IMSIは、東京会場として、アットホームな環境で、大阪での報告会の様子をライブで視聴しました。
 
 

 

 

今回の症例報告会は、どの内容も本当に素晴らしく、臨床現場でのアロマセラピーの有用性や、「アロマでエビデンスを取る」ことの難しさと価値、クライアントに寄り添うアロマセラピストの立場など、色々と考えさせられました。
 

アロマセラピーについて色々な意見や考え方がありますが、「IFPAアロマセラピストで良かった!」「アロマセラピストとして、私も頑張ろう!」と、勇気づけられた方も多かったのではないでしょうか?
 

もちろん、私もその一人です。


発表者の皆様、ご参加の皆様、ありがとうございました。

 

IFPAとJEAさんの関係者の皆様も、貴重な機会をつくってくださり、本当にありがとうございます。

 

IFPAの大切にしているホリスティックなアロマセラピーを、日本で少しでも多くの人の役立てていただけるよう、発展させていきましょう!


 

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